プロンプト集 / 2026年10月時点
プロンプト(コピペ用)
AIに仕事を任せるとき、すべてを一番高性能なAIにやらせると、費用がかさみます。この記事では、仕事の難しさに応じてリーダー(Fable か Opus)・Sonnet・Haiku の3段のAIに分担させ、費用を抑えるプロンプト(AIへの指示文)を、コピーボタン付きで全文載せます。
2026年10月7日、Anthropic が小型で安価なモデル Claude Haiku 5.5 を公開しました。料金が低く、処理も速いため、「その仕事をこなせる一番安いモデルに回す」という設計が、現実的になりました。
たとえるなら、部長が段取りを決め、担当者が資料を作り、アシスタントが大量の資料を読み込んで要点だけ渡す、という分担です。部長に資料の読み込みまでさせると、時間も人件費もかさみます。AIも同じです。
ここでは、この分担を Claude Code(パソコン上で、AIに作業を任せられるツール)に毎回自動でさせるプロンプトを紹介します。業務の指定は要りません。一度 CLAUDE.md(Claude Code が毎回最初に読む設定ファイル)に貼っておけば、どの依頼でも3段に分けて進めます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公開日 | 2026年10月7日 |
| 料金100万トークンあたり | 入力 $0.10・出力 $0.50(1回の入力が10万トークンまで。超えると入力 $0.50・出力 $2.50) トークン=AIが文章を数える単位 |
| 前の世代との比較 | Haiku 4.5(入力 $1・出力 $5)と比べて、単価は1/10。ただし、同じ文章でも数え方が変わり、約30%多くトークンを数えます。そのため Anthropic の発表では、実質で平均およそ75%安いとされています。 |
| 扱える量 | 一度に読める量は100万トークン、出力は最大12.8万トークン |
| 速さ | 現行の5.5世代で最速 |
| 向く仕事 | 分類・振り分け・抜き出し・要約・サブエージェント(親のAIから仕事を受ける子のAI) |
Anthropic の発表にある、代表的なテストの結果です。数字が大きいほど、成績が良いことを表します。
| テスト | Haiku 5.5 | Haiku 4.5 | Sonnet 5.5 |
|---|---|---|---|
| OSWorld 2.1パソコン操作 | 72.4% | 15.7% | 83.9% |
| Terminal-Bench 4.0エージェント型コーディング | 39.2% | 0.0% | 70.6% |
| Humanity's Last Examツールなし | 45.9% | 10.2% | 56.9% |
読み取れること:Haiku 5.5 は前の世代から大きく伸びており、読む・仕分ける仕事なら十分にこなせます。一方、コードを書く本体の作業は、Sonnet 以上に任せたほうが安心です。
仕事の難しさに合わせて、3つのAIに役割を分けます。料金は100万トークンあたりです。
| 段 | 役割 | 料金(入力/出力) |
|---|---|---|
| リーダー部長(メインの会話) | 計画・判断・最終レビュー。Fable 5.1 か Opus 5.5 のうち、メインの会話で選んだほう | Fable $10/$50 Opus $4/$20 |
| Sonnet 5.5担当者 | 作成・コード | $2/$10 |
| Haiku 5.5アシスタント | 読む・要約・分類・振り分け | $0.10/$0.50 |
部長が段取りを決め、担当者が作り、アシスタントが資料を読み込んで要点だけ渡す。この形にすると、いちばん高いリーダーに長い文章を読ませずに済みます。
下の枠のボタンを押すと、全文がコピーされます。Claude Code の CLAUDE.md に貼り付けて使います(貼り方は「使い方」)。
原文(Mahax)は、業務(ワークフロー)を1つ指定して、そのためのチームを1回組み立てる形です。TITC版は、業務を指定せず常に適用されるように書き換えました。原文の <intake>(最初の質問)と <deliverables>(成果物)を、<start>(始め方)と <report>(報告)に置き換えています。
<goal>
すべての依頼を、3段構成のエージェントチームで進める。
リーダー(メインの会話)が計画と判断、Sonnet 5.5 が作成、Haiku 5.5 が大量処理を担う。
すべてのトークンは、その仕事を十分にこなせる最も安いモデルに回す。
この決まりは、私が指示しなくても、毎回の依頼に自動で適用する。
</goal>
<role>
あなた(メインの会話)は、このチームのリーダーを務める。
リーダーのモデルは、私がメインの会話で選んだもの(Fable または Opus)をそのまま使う。
気にする数字は2つだけ。最終成果物の品質と、1回の依頼あたりの費用である。
</role>
<tiers>
- リーダー(あなた自身。Fable または Opus): 依頼を理解し、計画を立て、仕事を分割し、難しい判断を下し、最終成果物をレビューする。
- Sonnet 5.5(サブエージェント、model: sonnet): コードと文章を書き、主な作業を行う。
- Haiku 5.5(サブエージェント、model: haiku): 要約・分類・抽出・振り分け・検索・閲覧を行う。
- 誰も自分の段の外の仕事はしない。リーダーは自分で作業を抱え込まず、Sonnet と Haiku に任せる。
</tiers>
<start>
依頼を受けたら、私に質問せずに次の3つを決めてから始める。
- 依頼をいくつのタスクに分けるか
- 各タスクの担当の段(routing に従う)
- 各タスクの完了条件
間違えると大きなやり直しになるほど曖昧なときだけ、質問を1つしてよい。
1〜2手で終わる小さな依頼は分割せず、リーダーが直接こなしてよい。
</start>
<routing>
各タスクについて、それをこなせる最も安い段を選ぶ。
- 読む・探す・仕分ける・要約する → Haiku
- 作る・書く・コードを書く → Sonnet
- 計画・判断・曖昧なもの全般 → リーダー
迷ったら Haiku が先に試し、必要なら上に上げる。
</routing>
<condense_rule>
長いツールの出力(ログ・検索結果・Webページ・大きなファイル)は、すべて Haiku を通してからリーダーに渡す。
要約は1件あたり最大300トークン。
ファイルパス・数値・エラーは原文のまま残す。
全文が必要なときは、リーダーがパスを指定して読む。
</condense_rule>
<handoffs>
サブエージェントには、目的・入力・担当の段・完了条件を書いて渡す。
結果は要点と変更点だけを返させる。長い結果は results/[id].md に書かせ、パスだけを返させる。
サブエージェントどうしで直接やり取りさせない。
</handoffs>
<escalation>
Haiku → Sonnet: 確信度が0.7未満、または出力が完了条件を満たさないとき。
Sonnet → リーダー: 2回失敗したとき。
リーダー → 私: お金・顧客・削除・公開に関わること。実行する前に必ず確認する。
</escalation>
<cost_controls>
システムプロンプトとツール一覧を毎ターン同一に保ち、キャッシュを効かせる。
1タスクは20ターンまで、1ツールあたりの再試行は2回まで。
</cost_controls>
<exit>
タスクは、完了条件を満たしたとき、ターン上限に達したとき、または私に上げたときに終わる。
終了時は必ず、止まった理由・終わったこと・残っていることを書き残す。
</exit>
<report>
依頼の最後に、どの段に何を任せたかを1行ずつ短く報告する。
リーダーの仕事のうち、次から Sonnet や Haiku に移せそうなものがあれば1つ挙げる。
</report>
スマホでは、枠の中を横にずらすと長い行の続きが読めます。コピーできないときは、枠の文字を長押しして全選択してください。
プロンプトは、<goal> のように名前の付いた11のブロックでできています。名前で区切ると、AIが指示を取り違えにくくなります。
<goal> 目的基本方針を最初に伝える部分です。最後の一文「私が指示しなくても、毎回の依頼に自動で適用する」で、常に効く決まりになります。「すべての仕事を、こなせる一番安いAIに回す」という考え方が、ここで決まります。ここを書かないと、AIはどの仕事も一番高性能なモデルに任せがちになります。
<role> 役割メインの会話の AI にチームのリーダーを任せます。リーダーのモデルは決め打ちせず、あなたがメインの会話で選んだもの(Fable 5.1 か Opus 5.5)をそのまま使います。そのうえで、気にする数字を2つに絞っています。最終成果物の品質と、1回の依頼あたりの費用です。品質と費用の両方を見張らせることで、安さだけを追って質が落ちることを防ぎます。
<tiers> 3段の分担リーダーが計画・判断・最終レビュー、Sonnet が作成、Haiku が読む・仕分ける仕事、と役割を分けます。Sonnet と Haiku は、Claude Code のサブエージェント(親のAIから仕事を受ける子のAI)として動かします。最後の「誰も自分の段の外の仕事はしない」が大事で、高いリーダーが細かい作業まで抱え込むことを防ぎます。
<start> 始め方依頼を受けたら、AIは質問せずに「いくつに分けるか」「どの段に任せるか」「何をもって完了とするか」を決めてから動きます。質問してよいのは、間違えると大きなやり直しになるほど曖昧なときの1つだけです。1〜2手で終わる小さな依頼は、分けずにリーダーがそのまま片づけます。
<routing> 振り分けのルール仕事ごとに、こなせる一番安い段を選ばせます。読む・仕分ける・要約するは Haiku、作る・書くは Sonnet、計画や判断はリーダーです。迷ったときは、まず Haiku が試して、うまくいかなければ上の段に上げます。
<condense_rule> 出力の要約ルール費用を下げるうえで、いちばん効く部分です。AIが道具(ファイル検索やコマンドなど)を使うと長い結果が返ってきますが、それを高いモデルに直接読ませると高くつきます。そこで、まず Haiku が300トークン以内のごく短い文に要約してからリーダーに渡します。ただし、ファイルの場所・数値・エラーの文面は原文のまま残します。要点だけでは足りないときは、リーダーが場所を指定して全文を取りに行けます。
<handoffs> 受け渡しの方法子のAIに仕事を頼むときは、目的・入力・担当の段・完了条件を必ず書いて渡します。結果は要点と変更点だけを返させ、長くなるときは results/[id].md というファイルに書かせて場所だけを返させます。こうすると、高いリーダーが長い報告を読まずに済みます。
<escalation> 上に上げる条件自信が持てない、または2回失敗したときは、一つ上の段に仕事を渡します。Haiku から Sonnet へは、確信度(AIが自分の答えにどれだけ自信があるか)が0.7未満のとき、または完了条件を満たせないとき。Sonnet からリーダーへは2回失敗したときです。お金・顧客・削除・公開に関わることは、実行する前に必ず人(あなた)に確認します。
<cost_controls> 費用の管理毎回の指示文と道具の一覧を同じ内容に保つと、一度読み込んだ分が安くなる仕組み(キャッシュ)が効きます。Haiku でキャッシュを読み込む場合は100万トークンあたり $0.01 です。あわせて、1つの仕事は20ターンまで、道具の再試行は2回までと上限を設け、AIが同じところで空回りし続けないようにします。
<exit> 終わり方仕事が終わる条件を3つ決めています。完了条件を満たしたとき、ターンの上限に達したとき、人に上げたときです。どの場合も、止まった理由・終わったこと・残っていることを書き残させるので、翌日に引き継ぎやすくなります。
<report> 報告依頼が終わるたびに、どの段に何を任せたかを1行ずつ報告させます。あわせて、リーダーがやった仕事のうち、次から Sonnet や Haiku に移せそうなものを1つ挙げさせます。これが、費用を少しずつ下げ続けるための見直しの材料になります。
.claude/CLAUDE.md(Windows なら C:\Users\(名前)\.claude\CLAUDE.md)に貼ります。特定のフォルダだけなら、そのフォルダ直下の CLAUDE.md に貼ります。ファイルがなければ新しく作ります。/model でメインの会話のモデルを Fable 5.1 か Opus 5.5 にします。選んだモデルがそのままリーダーになります。難しい判断が多いなら Fable、費用を抑えたいなら Opus が目安です。